あらすじ Synopsis

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(1)

●イナンナ、冥界に向かう

天と地を統治していた女神イナンナは、ある日、冥界へと心を向ける。彼女は司祭としての地位を捨て、また彼女のために建てられたすべての神殿を捨てて冥界に向かう。代わりに7つの<メ(神力)>」を身に付けて冥界へと向かう。
しかし、冥界は「帰らざる国(行きて帰らぬ国)」と呼ばれる国。一度、そこに足を踏み入れたものは生きて帰ることはできない。
イナンナは大臣ニンシュブルを呼び、「もし三日三晩、自分が戻らなければ神々の元に行き、嘆いて助けを求めよ」と命令する。
冥界に到着したイナンナは冥界の門番ネティに取り次ぎを頼む。冥界の女王エレシュキガルは、イナンナの来訪を告げる門番ネティに命じる。
「冥界の7つの門すべてを閉じ、イナンナ自らに開けさせよ。そして、ひとつの門ごとに<メ(神力)>を引き剥がすように」と。
イナンナは7つの門で7つの<メ(神力)>を取られ、そして衣服も剥がされてしまった。イナンナは、エレシュキガルと7人の裁判官の<死の眼>で<弱い肉>になり、釘に吊り下げられた。
(2)

●ニンシュブルの神々の訪問とイナンナの甦り

三日三晩、戻らぬイナンナに、約束どおりニンシュブルは神々のところに行き、助けを求めた。しかし自分勝手に行ったイナンナに神々は冷たい。
最後に訪ねた大神エンキは、自分の爪からクルガラ、ガラトゥルという二体の精霊を作り、ふたりに「命の草」と「命の水」を与えます。そして(なぜか)病で倒れている冥界の女王エレシュキガルのもとに行き、彼女の心を開いてイナンナの体をもらい受け、「命の草」と「命の水」で生き返らせてと命じます。
その通りにしたふたりの力で、エレシュキガルもイナンナもよみがえるのです。

今回の上演はここまで

(3)

●身代わりを探す

冥界は「帰らざる国」。地上に戻るには身代わりを差し出さなくてはならない。身代わりを連れ帰るために、地上に戻るイナンナには悪霊たちが付いてくる。
悪霊たちは大臣ニンシュブルやイナンナの息子を身代わりにせよというが、彼女は彼らの忠誠ぶりをほめて、それを拒む。
最後にやってきたのはイナンナの夫、ドゥムジのところ。ドゥムジはイナンナの不在を悲しみもせず、椅子に座って生活を楽しんでいた。
イナンナがドゥムジを「死の眼」で見るとドゥムジは叫び声を上げ、イナンナの兄ウトゥに助けを求める。それによって蛇に姿を変えたドゥムジは悪霊の手から一時は逃れるのだが、最後には見つかって冥界に連れて行かれてしまう。
(4)

●ドゥムジの姉が身代わりになる

冥界に連れ去れた弟を探す姉、ゲシュティアンナに、イナンナは年の半分はドゥムジが、もう半分はゲシュティアンナが冥界に留まるようにと運命づけた。
このように聖なるイナンナはドゥムジを身代わりにした。
聖なるエレシュキガル。めでたし、めでたし(za3-mi2-zu dug3-ga-am3:誉むべきかな、よきこと)。

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